SCAJ2026での思い出

2026年10月14~17日の4日間にわたり開催された今年のSCAJ(Specialty Coffee Association of Japan)。この悠蝶も3日目に当たる16日金曜日に、休みを取って足を運びました。
昨年2025が最初の訪問で、今年は2回目に当たるこの祭典。前回も四方八方に世界中のコーヒー関連ショップが立ち並ぶ圧巻の会場だったけど、今年もそのわくわく感は健在だった。入った瞬間からもう目移りしてしまうくらいには。
とはいえ、すべてを回れる時間はなかったことは昨年で実証済み。今年は少なくとも必ず見ておきたいブースを事前にリサーチしてある程度目星をつけてきた。それらのブースはすべて回れたし、突発的な出会いの中にも自分の価値観にブレイクスルーを引き起こすようなものもあり、非常に実りのあった3時間だった(ほかにも予定があったのでやむなく13時に撤収しました)。
以下、まわったブースの中でも特に印象深かったブースを記録します。(以下、敬称略)
Da Latee
最初にお伺いしたブースで、ベトナム・ダラットのスペシャルティコーヒー豆専売店。わたし悠蝶にとってベトナムコーヒーと言えば上質なロブスタ種が豊富というイメージだったので、アラビカ種をメインに作られている農園というのが衝撃的だった。
それに加え、コーヒーチェリーのカスを堆肥化してそれらが新たなコーヒーや作物を育てる循環型農業、コーヒーだけでなく様々な作物や原生する自然を大切にした生物多様性の維持や自然再生に寄与するコーヒー栽培に取り組まれているというのが、わたし悠蝶にとっては理想的なコーヒー農園のストーリーで、お話を聞いている間ずっとワクワクしていた。
ナチュラル精製も伝統的なナチュラルだけでなく、EM菌を用いたアナエロビックナチュラルやハニー精製など多岐にわたり、フレーバーも朝食やおやつなど、各精製方法によってまた別のシーンでよりおいしく頂けそうなバリエーションに富んだラインナップを感じられた。
今現在、焙煎豆のオンライン販売に先立ち取り扱うことを決めていた豆は、ブラジル、エチオピア、コスタリカ、イエメンと南米、中東、アフリカだったので、ここにアジアのものを加えたいと思っていた悠蝶にとって、ぜひともこの豆の良さを広めたい!そう思える出会いだった。
Regenera Coffee
昨年のSCAJで初めて知り、わたし悠蝶がリジェネラティブ(持続可能=サスティナブルからさらに進んだ再生可能な、といった壊れてしまった環境を復活させるといったイメージの概念)という概念を知るきっかけ(つまりこの後に読んだ「コーヒーが世界からなくなる前に」を手に取るきっかけでもある)でもあったリジェネーラコーヒー。今年の11月から熱海にてブラジルコンセプトのカフェと焙煎所をオープンされるとのことで挨拶してきました。
「コーヒーが世界からなくなる前に」のFAF農場やリジェネーラコーヒーの契約農家のFlora農園やDutra農園と、ブラジルは流石に世界一のコーヒー生産国なだけあってコーヒーが直面する危機と地球の一存在としての在り方が非常に先進的かつ、それらの取り組みに意欲的な業者さんが多いイメージ。ナチュラル精製と自然環境保全、そして味の両立ができるということを教えてくれた思い入れの深い業者さんなだけに、今回もお会いできてよかった。
Da Lateeの方向性もリジェネラティブの概念に近いものを感じていたので、そこにお伺いしてからリジェネーラコーヒーにお伺いできて、確実にコーヒーカルチャーの将来のために自然再生と共存の必要性は広まっているというのを業者さんの方も実感できているようで、その辺を共有できたのも嬉しかった。
リジェネーラコーヒーの生豆も既にいくつか仕入れようと考えていて、シングルだけでなくブレンドにも挑戦したい。ブラジルの豆はブレンド適性の高い豆も多いイメージだし、異なる大地で、だけど自然との共生の意思は同じ豆同士が出会って新たな味を生む、ということができればなあと漠然とだけど思っているので。
Mocha Origins
自分が初めて「おいしいコーヒー」と「スペシャルティコーヒー」という概念を感じたのはイエメンのコーヒー。銘柄や産地、フレーバーや生成などコーヒーのディテールを意識しだした思い入れ深いイエメンのモカ。そんなイエメンコーヒーを専門で扱っている日本唯一の業者モカオリジンズ。こちらも去年その存在を初めて知り、今年もブースにて挨拶にお伺いした。
ブースには販売サイトでは見なかった銘柄が複数あって驚いた。なんでも今年の分が入ってきたのと、今までナチュラルオンリーだったのがハニー精製やサーマルショック精製を取り入れたグレードの豆も入ってバリエーションに富んだ内容となっていた。新しい農家も複数入っており、全部試してみたい、そんな欲にかられるラインナップだった。
また、12時からバリスタチャンピオンの人がそのサーマルショック精製の豆とハニー精製の豆をそれぞれリアルタイムでドリップ、試飲する機会があり、わたし悠蝶も一杯ずついただいた。どちらもイエメンコーヒーの上品な酸味と果実の甘みがあり、余韻の中にも甘さのある単体で満足感たっぷりの一杯だった。残念ながらハニー精製は300kgの豆から3kgしか取れなかったみたいで販売はブース限定だったのだけど。
それでも昔からの放牧生活から得られる堆肥と農家の方々の家屋の屋根で天日干しする昔ながらのナチュラル精製といった伝統的なコーヒー農法を現代でも継承し続け、イエメンの大地と共にあるコーヒーに対するワクワク感は尽きない。農薬も化学肥料も一切使っていない(が、取得及び維持に係る費用の都合上各種認証は受けていない)イエメンの豆、ぜひとも最大限にその魅力を生かせるような焙煎とプロモーションを実現できるようにしたいなと思った。
他にも魅力的なブースは多数あったけど、この記事では生豆及び農園のストーリーに絞って記録をまとめていきたいと思う。
豆以外の観点でも面白いものがいくつかあったので、それは過日に行ったヴィーガンフェスと併せて記録をまとめたいと思い、今回の記録の締めとさせていただく。
